(1)自社株の評価引下げ

自社株の評価額は、持株数×1株の評価額です。

よって1株の評価額を減額させることにより自社株の評価額を下げることができ、相続税の負担を減少させることができます。

非公開会社の株式の評価方法は、次のようになっています。

純資産価額方式 評価対象会社の資産の相続税評価額をもとに算出する方法。
類似業種比準方式 評価対象会社と、業種・規模等が類似する複数の上場会社の「株価」「配当金額」「利益」「純資産」を、評価対象会社の数値と比較して算出する方法。
配当還元価額 2期の平均配当額をもとに算出する方法。
よって、単純に、資産額、配当金額、利益金額、また市況として株価が低い業種に分類される会社は、株価が低くなります。

(2)自社株の分散

自社株の評価額を下げるもう一つの方法は、相続発生時点の持株数を減少させることです。

その方法は数々ありますが、経営支配権を維持しながら、いかに持株数を減らすかが課題となります。

①  生前贈与

②  自社株の譲渡
③  従業員持株会の設立
④  関係会社間株式の持合い等

後継者へ株式を移転する方法として、まず生前贈与があげられます。

贈与税の基礎控除は110万円ですが、この基礎控除にこだわらず有税で長年にわたって贈与していくのが相続税対策の基本です。

時価及び数量にもよりますが、自社株の譲渡に比べると、自社株を贈与した方が、相続税対策の効果が大きいのが一般的です。

なぜなら、オーナーから後継者へ自社株を譲渡する場合には、後継者は譲渡代金をオーナーに支払う事になりますが、その譲渡代金は、オーナーの相続財産に含められ、相続税の課税の対象になります。

また、オーナーは自社株の取得価額よりも、譲渡価額が高ければ、譲渡所得について所得税を支払わなければなりません。

 【贈与税の速算表】

課税価格

税率

控除額

200万円以下

10%

0万円

200万円超~300万円以下

15%

10万円

300万円超~400万円以下

20%

25万円

400万円超~600万円以下

30%

65万円

600万円超~1000万円以下

40%

125万円

1000万円超

50%

225万円

課税価格=贈与額-110万円

贈与税額=課税価格×税率-控除額

(3)その他の資産の評価引下げ

その他の資産についても、   土地の小規模宅地の評価の特例の活用や、ゴルフ会員権の評価、土地や家屋の賃貸による評価など、評価方法によっては、時価趨勢よりも低く評価される場合もあります。